もっとも、カンピロバクターやサイトメガロウイルスに感染したからといって、多くの患者さんがギラン・バレー症候群を発症するわけではありません。ギラン・バレー症候群になる確率は、カンピロバクター感染1000回につき0.25~0.65例、サイトメガロウイルス感染1000回につき0.6~2.2例くらいといわれています。
症状は1カ月以内にピークを迎え、その後は悪化することはなく徐々に改善しますが、10~20%に後遺症が残ります。治療として免疫グロブリンの大量点滴や血漿交換が行われます。また、呼吸困難に対する人工呼吸器装着や、嚥下困難(物がのみ込めない)に対する栄養管理(経管栄養)といった対症療法も行われます。
近年、新型コロナ感染症の後遺症が話題になりましたが、ほかの感染症の後にも思わぬ事態が起こってしまう場合があるのです。
感染症別 正しいクスリの使い方