東洋医学を正しく知って不調改善

目の疲れに効くツボと対処法 鼻の付け根をつかむように押さえる

お灸は即効性がある
お灸は即効性がある(C)日刊ゲンダイ

 スマホやパソコンの普及で、眼精疲労に悩む方が増えています。パソコンのモニターを近距離で凝視し続けることで、目の毛様体筋が緊張し負荷がかかるためです。まばたきの減少も、ドライアイの原因にもなっています。

 症状としては、目がショボショボしたり重くなったり、目の奥が痛んだり。目のかすみやぼやけ、視点を移動させたときにすぐピントが合わなくなったり、目が充血し乾きやすく普段よりまぶしさを感じる……などがあり、それがさらにひどくなると肩や首の凝り、頭痛や倦怠感、めまいやふらつき、悪心などの症状を伴う場合があります。

 セルフケアとしては、力いっぱい目をつむり、その次に目を大きく開き、続いて顔を動かさずに目だけで1回転させるといった目のストレッチがあります。目のショボショボには、蒸しタオルやアイマスクで目や目の周りを温める方法が有効ですし、目の赤みや充血、痛みには、保冷剤をタオルで巻き、冷やす方法がお勧めです。

渡邊靖弘氏
渡邊靖弘氏(提供写真)

 ツボ押しやお灸は、即効性があります。

 よく目が疲れると、目の周りの筋肉がけいれんすることがあります。このようなときに改善効果が期待できるのが、左右の目頭と鼻の付け根の間にあるツボ、睛明です。誰でも無意識のうちに目が疲れたときにこの部位を押していることも多いと思いますが、押す際には鼻の付け根をつかむような形で押さえることがポイントになります。

 親指と人さし指の間にあるへこんだ部分にある合谷も、効果が期待できるツボです。気持ちいいと感じる強さで1~2分程度かけて10~20回ほど押すと眼精疲労による頭痛を軽減できるでしょう。

渡邊靖弘

渡邊靖弘

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員、日本伝統鍼灸学会理事、和ら会会員、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師。

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