ご自分の病気のこと、自宅療養している現実そのものをまだ受け入れていないご様子。そんな患者さんの思いや不安をつかみ切れない焦りを感じる中、妹さんから驚きの事実を伺うことに。
「(ため息)それ全部ウソです。病気と向き合うのが不安だったり、怖いのかなって思っています。私としてはこのまま姉がつらくないように過ごすことがいいのかなって思ってます」(妹)
「もう一度確認ですが、例えば、今後たくさん出血して意識がないような状態になった時は妹さんがいろいろ決める立場になるということでいいですよね?」(私)
「はい、私で大丈夫です」(妹)
「妹さんのお気持ちも伺いながら、患者さんがつらくないように過ごせるよう考えていきましょう」(私)
「はい。いつもありがとうございます」(妹)
在宅医療にお手上げはありません。少しでも状況を前に進めるため最善を尽くす。そのためにも、患者さんの気持ちに寄り添うことをやめることはないのです。
老親・家族 在宅での看取り方