科学が証明!ストレス解消法

1日を24時間以上に延ばす方法 「脳時間」をコントロール

1日が30時間に増えたらいいのに…

 仕事に追われている時、誰もがこんなふうに思った経験があるのではないでしょうか? 1日が24時間ではなく、30時間に増えたらいいのに!

 もちろん、時間を引き延ばす科学的な方法などあるわけはないのですが、ベイラー医科大学のパリヤデスとイーグルマンは、「脳の仕組みを知れば、1日を24時間以上に延ばせられる」という研究結果を発表(2007年)しています。

 と言っても、魔法のように実際に時間を延ばせるわけではありません。この研究者らは、「脳は新しい情報をたくさん受け取ると、処理するためにいつもより時間がかかるため、時間が長くなったように感じる」と指摘しています。

 逆に、夢中になっていたり、集中していたりすると、アッという間に時間が経ってしまいます。たとえば、同じ帰り道でも、友人と話しながら帰る家路は、時間が早く感じるでしょう。つまり、時間を長く感じる、短く感じることは、脳の知覚に対する処理能力の速さと関係しているというわけです。研究者は、この「脳時間」の把握によって、時間を長く感じられるようになると提唱しています。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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