医学部は受験の最高峰。全国に82学部があり、内訳は国立43校(防衛医科大学校を含む)、公立8校、私立31校となっています。ただし私立の国際医療福祉大学は、まだ卒業生を輩出していません。
今年(2022年度)の医師国家試験(国試)合格率は91.6%で、去年(91.7%)とほとんど同じでした。とくに新卒合格率は94.9%。しかも国・公・私立の別なく、多くの大学が95%以上でした。上位は自治医科大学が100%、筑波大学が99.3%などとなっています。気になる東京大学は93.2%、京都大学は94.5%で、偏差値と国試の新卒合格率は、必ずしも相関していないようです。
「新卒」という言葉ですが、文科省のデータでは、留年生も含んだ数字になっています。ただし留年生の人数は公開されていません。また卒業して国試浪人をしている人は「既卒受験者」としてカウントされます。合格率は、新卒よりも低い傾向にありますが、既卒は全受験者の1割に過ぎません。
国家資格合格率データを読む(2)医師国家試験合格率と医学部現役卒業
- 公開日:2023年04月01日
- 更新日:2023年04月01日
- by 永田宏

コロナはまだ未知なもの…いまは判断、行動にとらわれず、自由に思考すべき
- 2023年03月31日

母子の命を守るために男性も知っておきたい「妊娠高血圧症候群」
- 2023年04月01日

永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。