健康長寿のカギは腎臓にあり

人工透析を回避するためにこれからやれることをやっていこう

「腎臓リハビリテーション」と呼ばれる運動療法も

 むろん、患者さんの状態により運動を勧められないこともありますが、かつては「慢性腎臓病の患者は運動してはいけない」と言われていたものが、近年流れが変わってきたということも、ぜひ多くの人に知っていただきたいと思っております。

「慢性腎臓病だけど、人工透析は必要ないらしいから安心した」と考えるのではなく、「慢性腎臓病になった。人工透析を予防するためにこれからやれることをやっていこう」という考え方が世間に広く浸透してほしい。それが私の願いでもあり、使命でもあると思っています。

 この連載は今回で終了となりますが、「慢性腎臓病」についての理解がより深まることを心から願っています。 (おわり)

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森維久郎

森維久郎

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

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