時間栄養学と旬の食材

【ハッカ】主成分のメントールは胃の働きを整え腸内ガスを排出

独特の清涼感が人気

 ハーブのひとつであるミントの和名で、スーッとする独特の清涼感が人気です。収穫は春から秋の間で行われ、今まさに、はしりの時季にあたります。

 ハッカは精油で使われることも多く、たくさんのハッカから少量の精油しか作られず、少ない荷物にしかならないというゆえんから漢名では「薄荷」と書いたりするそうです。食べ物としてというよりも生薬として利用されていた歴史が古く、なんと古代エジプト時代から使われていたという報告もあります。日本でも平安時代の「本草和名」に登場するほど古いんですね。本格的な栽培は江戸時代に岡山県で始まりましたが、現在、全国で栽培される90%以上が北海道で栽培されています。

 品種によって成分の種類や量が異なるため、それぞれの香りや風味に違いが生まれます。大きく、①苦みや独特な匂いがあるため医薬品向きのクールミント(和種ハッカ)②甘い香りが特徴でガムやお菓子に使われるペパーミント(セイヨウハッカ)③スースー感が弱く料理に多く使われるスペアミント(オランダハッカ)の3つに分けることができるでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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