だからあなたの頭痛は治らない

自分がどのタイプか、正しく知っていますか?

まずは頭痛のタイプをチェック

 頭痛には、頭部の画像検査をしても異常が見つからない「一次性頭痛」と、くも膜下出血や脳出血、脳腫瘍のように何らかの病気の症状として起こる「二次性頭痛」とがあります。

 何度も繰り返して起こるのが一次性頭痛。慢性頭痛とも呼ばれています。この慢性頭痛、日本でどれくらいの数がいらっしゃるかというと、15歳以上の40%に当たる4000万人と推定されています。

 私は複数の医療機関で頭痛の治療にあたっているのですが、ほとんどが慢性頭痛の患者さんで、その数、1日200人前後。年間にして延べ約3万5000件の慢性頭痛の悩みに耳を傾けているわけです。

 そんな中でよく感じるのが、慢性頭痛を軽く見てきたために、症状をこじらせてしまっている患者さんが珍しくないということ。適切な治療を適切なタイミングで受けていれば、そんなに悪化しなかったかも、という方もおられます。

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清水俊彦

清水俊彦

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

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