東洋医学を正しく知って不調改善

耳ツボとはどんなもの? 「耳介療法」は米軍でも採用されている

耳ツボは東洋医学とは別物(C)日刊ゲンダイ

 耳のツボを刺激し、病状の改善効果を期待する療法に「耳介療法」があります。最近ちまたで耳にする耳ツボダイエットも、この耳介療法のひとつです。

 ですが意外に思われる方もいるかと思いますが、鍼灸の学校では耳ツボを教えておらず、教科書にも耳ツボの記載はありません。

 理由として挙げられるのは、長い鍼灸の歴史を持つ中国で、耳ツボ(耳中穴)の記載があるのは650年ごろに書かれた古典の中のみ。それ以降はなぜか、応用発展されることがほとんどなかったためです。

 しかしフランスでは、耳の特定のツボと体の部分との関連付けに関して研究や、施術の開発が行われています。

 その始まりは1957年。フランスのDr.Paul Nogier(ポール・ノジェ医師)が、耳の反射ポイント(ツボ)に微弱な電気を流して周波数の乱れを整える「オリキュロセラピー」を開発しました。

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中村幹佑

中村幹佑

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師。

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