科学が証明!ストレス解消法

○○するなと言われると…強く禁止すればするほど関心の度合いが高くなる

写真はイメージ

 民話「鶴の恩返し」のストーリーを知らない──という人はいないと思います。助けた鶴が、人間の姿となって恩返しをしに来る。その中で、人間の姿で現れた鶴が、「布を織っている間は決して部屋をのぞかないでください」と話す一幕があります。

 ところが、気になってしまった老夫婦は部屋をのぞいてしまう……。あれだけ「のぞいてはいけない」とクギを刺されたにもかかわらず、どうして老夫婦はのぞいてしまったのでしょうか?

 人間は不思議な生き物で、「〇〇をするな」とクギを刺されると、かえって気になって「〇〇をしたい」と思ってしまうところがあります。このように禁止されるほどやってみたくなる心理現象を「カリギュラ効果」と言います。

 心理学者のアロンソンとカールスミスは、幼稚園児22人を対象に、「おもちゃのパラダイム」という実験(1963年)を行っています。

1 / 4 ページ

堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

関連記事