「簡単に言うと、良質な脂質、タンパク質を増やし、糖質を控える。糖質の代わりに脂質が燃焼し、ケトン体ができ、エネルギーになります」
ただし、基礎疾患や使用している薬剤がある人は医師に相談してから。
■筋肉に必要なATP
筋肉を動かす上で欠かせないのが、ATP(アデノシン三リン酸)だ。
これが分解される過程で生じるエネルギーを利用し、筋収縮が行われる。
しかしATPはわずかしか筋肉内に貯蔵されておらず、ATPの再合成や産生なしには運動を続けられない。そのATPの再合成・産生の経路は大きく3つ。「ATP-CP系」「解糖系」「有酸素系」だ。
ATP-CP系では、主にクレアチンリン酸というエネルギー源によってATP再合成・産生が行われる。解糖系のエネルギー源は糖質(グリコーゲン)。有酸素系では糖質や脂質がエネルギー源となる。
運動の内容によって、経路が異なる。たとえば、重いバーベルを持ち上げるといった爆発的な力が必要な場合は、ATP-CP系。ダッシュしたり止まったりといった動きをするサッカーなどは解糖系となる。