医師は口には出さなかったが、明らかに重度の糖尿病で即インスリン注射が必要なレベル。さすがに「これはヤバい」と感じたAさんは、すぐに知人のことを思い出したという。
「知人も同じように血糖値が急上昇したときに『そのうち対策すればいい』とうそぶいているうちにどんどん状態が悪くなり、足を切断することになったのです」
受診するため近くの糖尿病専門医の予約を取ったが、仕事のスケジュールが1週間先まで詰まっており、受診は10日後となったという。
「本当は無理すれば、2~3日後には受診できたのですが、心のどこかで、『努力すれば自力で血糖値は戻せるのではないか』と思っていました。ですから、その10日間で何とかしようと思ったのです」(つづく)
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