アフターコロナで目立つ麻疹・結核・インフルエンザ…どう考えればいいのか

観光客も戻ってきた(C)日刊ゲンダイ

 実際、国立感染症研究所が発表する感染症発生動向調査週報(IDWR)23年第18週(5月1~17日)は、結核の新規報告数が121件・累計4316件、麻疹は新規0件・累計4件。一方、新型コロナ前の19年の同週(結核の新規86件・累計6752件、麻疹の新規11件・累計467件)や、18年の同週(結核の新規154件・累計6863件、麻疹の新規16件・累計125件)と比べて、少ない。

「むしろ、気になるのはインフルエンザです」

 IDWR23年第18週のインフルエンザは8316件で定点当たりの患者数は1.7人。これは19年(4703人、1.02人)や18年(3009件、0.61人)に比べて多い。

「本来なら冬場の集団感染の結果、集団免疫を獲得して収束に向かう季節にもかかわらず、明らかに増加傾向にあります。宮崎や大分のケースでは体育祭関連行事での交流が感染拡大の原因とされています。これはインフルエンザの抗体価が例年に比べて低いからでしょう。若い人だからこそ軽症で済んでいますが、糖尿病などの持病がある中高年齢者は重症化する可能性もあります」

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