これらの治療をする患者は比較的高齢で、歯周病や虫歯などで歯が抜けやすいことがあります。口の中にはたくさんの細菌がいて、歯垢1ミリグラム中には10億個の細菌が。抗がん剤や放射線などの治療後は免疫力が下がるため、顎骨壊死が生じると歯周病菌などによって病状が悪化しやすいことが影響していると考えられます。
その点で抜歯が必要な人は、化学放射線療法などが始まる2~3週間前に抜歯をして、がんの治療が遅れないようにすること。
もうひとつは、事前に口腔ケアをしっかり受けておき、治療中も治療後も歯磨きなどを丁寧に行うことです。
口の健康が、がん治療に密接に関わっていることを覚えておいてください。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵