老親・家族 在宅での看取り方

当院スタッフが打ち明ける「自分が入院して初めてわかったこと」

写真はイメージ(C)i Stock

 その時初めて、自宅で自分らしく過ごしたい患者さんの気持ちや、「私はもう大丈夫だから放っておいて!」と言って、在宅訪問を受けるのではなく、当院の外来に通うことにこだわった患者さん(2024年1月24日付の記事参照)の気持ちが理解できました。

 繰り返しになりますが、必要と判断されたからやっていただいていることは理解しているんです。しかし、病人らしくしなければならない肩身の狭さや、サチュレーションの機械をすこし外すたびに無機質な警戒音が流れ、何かまずいことをしてしまったのではないかと緊張を感じることなどは、かえって疲れるものでした。

 現実を直視できない私の弱さが病院嫌いになっているのでしょうか。必要ないと判断する勝手さは、かえって医療従事者に迷惑をかけてしまうのでしょうか。正解のないことだと思いますが、病気であっても自分らしくいたいものです。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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