医者も知らない医学の新常識

色のついている痰は病気のサイン?「緑色」はリスクが高い

痰がらみの咳が続く…

 年齢と共に増える病気のひとつが慢性の肺疾患です。最近、痰がらみの咳が続く……というような症状はありませんか? それはひょっとすると、気管支拡張症かも知れません。

 風邪をひきやすい体質のある人が、肺炎などの気道の炎症を繰り返すと、気管支の一部が正常に動かなくなり、広がったままの状態となります。これが気管支拡張症です。気管支が広がったままの場所は、細菌などから身を守る力が低下しているので、病原体が繁殖しやすく、それがまた新たな肺炎などの原因となるのです。

 その診断はレントゲン検査だけでは分からないこともあり、CT検査で診断されます。ただ、同じ気管支拡張症と診断されても、肺炎を繰り返すこともあり、またそうではない場合もあります。その違いはどこにあるのでしょうか?

 今年の呼吸器疾患の専門誌に発表された論文では、痰の色と気管支拡張症の患者さんの経過を、比較して観察した結果が報告されています。それによると、色の付いていない痰と比較して、色の付いている痰は、重症の肺炎などを起こしやすく、特に緑色の痰は、肺炎などで入院するリスクがより高くなっていました。

 痰がらみの咳が続く時は、医療機関を受診する必要がありますし、緑色の痰が繰り返し出るような症状のある時は、特に注意が必要な状態と言えるのです。

石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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