クスリ社会を正しく暮らす

「働き方改革」で病院薬剤師が取り組むべきタスクシフト

写真はイメージ

 2018年に成立し、19年4月から施行されている「働き方改革関連法」。有給休暇年5日の取得義務やフレックスタイム制の導入など、身近なところで働き方の変化が生じているのではないでしょうか。

 しかし、医師における働き方改革は遅れていて、ようやく24年4月から施行となりました。19年の厚労省の調査では、時間外・休日勤務について年間960時間(いわゆる過労死ライン)を男性医師の41%、女性医師も28%が超えていました。さらに時間外・休日勤務年間1920時間も男性医師の9%、女性医師の6%が超えているといった結果でした。

 24年4月から、勤務医の時間外・休日労働の上限は、原則として年間960時間となるのですが、35年度末までは、救急医療などの観点からやむを得ず長時間労働となる場合は、年間1860時間まで認められます。

 こうした医師の労働時間の短縮を目的として、ここ数年、薬剤師や看護師など他の医療従事者への業務のタスクシフト/シェアが図られています。たとえば、薬の副作用を強く疑う場合などに医師との間で事前に取り決めたプロトコールに沿って薬剤師が検査のオーダーを出したり、その治療薬を投与したりすることも行われ始めています。

1 / 2 ページ

荒川隆之

荒川隆之

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

関連記事