名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

医療数字のカラクリ

  • 臨床試験は事故を想定しておかなければならない

    臨床試験は事故を想定しておかなければならない

     臨床試験での事故は、いくつか報告があります。2006年、イギリスで抗がん剤の候補であった物質の第1相臨床試験(編集部注=少数の健康な成人を対象に薬剤を投与し、安全性や薬...
  • 臨床試験では健康な人が死ぬこともある

    臨床試験では健康な人が死ぬこともある

     薬や医療機器の製造販売に関して、法律上の承認を得るための、人での有効性や安全性を調べる試験を「治験」と呼びます。「治療のための臨床試験」を略したものだといわれています。...
  • 「臨床試験」とはすなわち「人体実験」である

    「臨床試験」とはすなわち「人体実験」である

    「人体実験」を行うこと自体が倫理的でない可能性がある。これは、実験台になる人に危険が及ぶことを考えれば理解しやすいことでしょう。しかし、逆に「人体実験を行うことこそが倫理...
  • 科学的でなければ「人体実験」は許されない

    科学的でなければ「人体実験」は許されない

    「人体実験」なんて言葉を何の説明もなく使ってきましたが、多くの読者は「『人体実験』なんてありえない」――。そんな印象を持つかもしれません。しかし、動物実験をいくら重ねても、...
  • 動物実験の結果を人間に当てはめてもいいのか?

    動物実験の結果を人間に当てはめてもいいのか?

     自分の治療を決定するための情報は、自分によく似た患者で確認されます。ところが、案外そういう視点を意識せずに、自分とは似ても似つかぬ患者についてのデータを自分に当てはめよ...
  • 標準的な治療を保険診療の範囲内で行うのが先決

    標準的な治療を保険診療の範囲内で行うのが先決

     前回、「(治療の)体験談は怪しい」という話を書きました。体験談を語っている人は、健康食品やサプリメントの会社からお金をもらって頼まれているかもしれないからです。  た...

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