名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

医療数字のカラクリ

  • 余命は長さよりその中身が大切

    余命は長さよりその中身が大切

    「“余命”は平均で表せるような単純なものではない」と繰り返し書いてきましたが、今日は余命自体について考えてみたいと思います。  一言で余命といいますが、実はその中身は多種...
  • あてにならない「余命宣告」

    あてにならない「余命宣告」

     今回は肺がんを例に、実際の生存率を見ていきましょう。  進行肺がんのうち、他の臓器に転移があるようなステージⅣと呼ばれる最も進行したグループの生存率を見ると、生存期間...
  • 「余命6カ月」の本当の意味

    「余命6カ月」の本当の意味

     医師ががんの患者に対し、「余命6カ月です」などと説明する場合があります。今回はこの「余命6カ月」という説明について、これまで使ってきた指標を用いながらさまざまな角度から...
  • 標準偏差の異常が発端だったディオバン事件

    標準偏差の異常が発端だったディオバン事件

    「ディオバン事件」からはや2年、忘れてしまった方が多いかもしれません。「ディオバン」という血圧を下げる薬の効果を検討するに当たり、日本人を対象とした研究データの捏造が明ら...
  • ばらつきの重要性

    ばらつきの重要性

     これまで平均や中央値、パーセルタイルについて説明してきましたが、今年8月の東京都のある市の気温は、それらを理解するのにもってこいの数字でした。そこで今回は、気温を使って...
  • パーセンタイルで見えてくるもの

    パーセンタイルで見えてくるもの

     これまでに平均値、中央値について説明しました。今回はさらに進んで、もうひとつの指標を紹介しましょう。中央値というのは、データを小さいものから順番に並べたときに真ん中に位...
  • 医療数字の「平均」半分の人が治るのは・・・

    医療数字の「平均」半分の人が治るのは・・・

    「平均」は最もありふれた指標ですが、実際に利用するとなるとなかなか難しい指標です。  例えば、「かぜは平均4日で治る」という情報があったとしましょう。  多くの人は「...
  • かぜは何日で治るのか

    かぜは何日で治るのか

     ここ半年にわたって、糖尿病、寿命についての数字を紹介してきました。今回からは新シリーズです。ただ新シリーズといっても結局は似たようなものになってしまうかもしれません。そ...

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