名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

医療数字のカラクリ

  • 高齢者は病気と闘う必要があるのか?

    高齢者は病気と闘う必要があるのか?

     人に寿命があるように、がんにも寿命があります。人が死ぬとがんも死んでしまうからです。死んだ人の体では、がんも生き延びることができません。人の寿命はがんの寿命でもあるので...
  • 100年前と大差ない75歳の平均余命

    100年前と大差ない75歳の平均余命

     1980年に「理想の生存曲線」という論文がアメリカで発表されました。大ざっぱに説明すると、70歳まではほとんど誰も死ぬことなく、70歳を過ぎたところから徐々に死に始め、...
  • ステージⅢの進行胃がんの告知と85歳の誕生日

    ステージⅢの進行胃がんの告知と85歳の誕生日

    「平均寿命」というのは、0歳の人がどれくらい生きるかを示す指標です。それに対し「平均余命」という指標があります。これは、たとえば50歳の人が残り平均何年生きるかを示したも...
  • 日本人の「不健康寿命」は伸びている

    日本人の「不健康寿命」は伸びている

     糖尿病についての数字のカラクリが一段落しました。今回からは寿命についての数字を見てみましょう。  今年の7月30日に2014年の平均寿命の世界比較の結果が発表されまし...
  • 運動や食事よりもやりがいのある治療法がある

    運動や食事よりもやりがいのある治療法がある

     糖尿病の合併症予防のためには、血糖以上に血圧やコレステロールの治療が重要であると書きましたが、もうひとつとても重要な問題があります。それは喫煙です。  たばこを吸う糖...
  • 糖尿病の早期発見に意味があるのか?

    糖尿病の早期発見に意味があるのか?

     糖尿病の血糖を下げる治療効果が、薬にせよ、食事・運動にせよ、意外に小さいことを示してきました。ならば、もっと早期に糖尿病を発見すれば効果があるのではないかと思われる読者...
  • 食事・運動療法は無理せず長く続けることが大事

    食事・運動療法は無理せず長く続けることが大事

     薬のことばかり取り上げてきましたが、糖尿病の治療はまず食事・運動です。すべての糖尿病患者に食事・運動療法が勧められます。薬の治療は一部にすぎず、薬で治るわけではありませ...
  • 糖尿病患者がアスピリンを使う効果と副作用

    糖尿病患者がアスピリンを使う効果と副作用

     血液をサラサラにしてくれる薬として広く使われているアスピリンですが、糖尿病患者に対する効果はどうなのでしょう。その前に、そもそもアスピリンが「血液をサラサラにする薬」と...
  • 血糖より血圧とコレステロールの低下が大切

    血糖より血圧とコレステロールの低下が大切

     糖尿病の治療の中で一番重要なのは、「血糖」だと思われているかもしれません。しかし、実際の治療効果を見てみると意外な事実がわかります。  血糖を下げて心筋梗塞や脳卒中が...
  • DPP4阻害薬は安全と言えるのか?

    DPP4阻害薬は安全と言えるのか?

     現在、最も処方されている糖尿病治療薬のDPP4阻害薬ですが、心筋梗塞や脳卒中を予防するというデータはありません。プラセボ(偽薬)と同等という結果があるだけです。さらに、...

5 / 8 ページ

バックナンバー