大腿骨頭壊死リスク4.4倍 毎日お酒を飲む人は歩けなくなる!?

<好発年齢は30~50代>

 大腿骨頭壊死の治療はいくつかあり、どこの骨細胞が壊死したか、その範囲はどれくらいかで決まる。
「大腿骨は胴体と脚の継ぎ目として体を支えています。つまり、上半身の体重がかかる部分のうち、どれくらい壊死してしまったかで、治療が変わってくるのです」
 ほぼ壊死していれば、体をちょっと動かすだけでも痛みが走り、歩けない。そこで、股関節を人工のものに取り換える人工関節置換術を行う。

「ただし、患者の多くは30~50代と若いので、人工関節がどれくらいもつかという疑問もあります。そのため、関節近くの骨を切り、体重がかかる場所を調整したりする大腿骨頭回転骨切り術を行うこともあります」

 壊死部分が少なければ、治療は特に行わず、経過観察になる。
「この場合、症状は<痛い>というより<重苦しい><違和感>といった程度です。痛みや歩行困難の症状が出てきたら手術を検討します。また、健康な人に比べて変形性股関節症をこの先起こすリスクが高くなるので、それもチェックします」

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