「インフルエンザウイルスなど多くのウイルスには〈エンベロープ〉と呼ばれる外側を覆う膜があります。エンベロープは脂質性でアルコールによって破壊されやすく、壊せばウイルスは機能しなくなります。しかし、ノロウイルスにはエンベロープがないため、アルコールでは十分に効かないのです」
■マスク=×
ノロウイルスは接触感染が圧倒的に多い。インフルエンザのような飛沫(ひまつ)感染ではなく、ノロウイルス患者や保有者の手や指などを介し、ドアノブや手すりにウイルスが付着。それに触れた人の手に付いたウイルスが口に入るなどして感染する。マスクは吐物からの感染予防には大切だが、日常的には効果が薄い。
■30秒以上の手洗い=○
アルコールではウイルスを完全に殺すことはできないからせっけんで泡立て洗い流す。シワの間にまで付着しているウイルスを落としきるために、流水で30秒以上の手洗いを心がける。