適切な睡眠時間は? 厚労省の新「睡眠指針」信じていいのか

「適切とされた睡眠時間に合わせようとして、眠れないのに無理に寝ようとするのは逆効果です。夜眠くなったのに、無理やり起きているのも体に悪影響を与えます。そもそも睡眠は、一律に何時間とればOKというものではありません。年齢だけでなく季節によっても必要な時間は変わるし、個人差もあるのです」

 目安にするのは単純な睡眠時間ではなく、「起床から4時間後に眠くなるかどうか」だ。
 人間には「睡眠―覚醒」の生体リズムが備わっていて、起床から4時間後に脳が最も活発になるようにプログラムされている。そのタイミングで眠気が出るのは、睡眠が不足しているということ。これさえチェックしていれば、今の睡眠時間が自分にとって適切かどうかを確認することができる。

 たとえば、夜10時に寝て朝6時に起きている人が午前10時に眠くなるなら、8時間寝ていても睡眠は足りていない。「量」は満たしていても「質」が悪いのだ。

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