中高年が「10歳若返る筋トレ」 長続きのポイントは?

作家の増田晶文氏、初心者にいいプランク(下)/(C)日刊ゲンダイ
作家の増田晶文氏、初心者にいいプランク(下)/(C)日刊ゲンダイ
週2~3回でOK

 筋トレをやっていますか? 「50歳を過ぎても身体が10歳若返る筋トレ」を出した作家の増田晶文さんは、今年54歳でありながら、身長170センチ、体重60キロ。体脂肪は驚きの7~8%台で、時に5%台になるという。「中高年こそ筋トレがお勧め」と言う増田さんに話を聞いた。

「筋トレは運動能力も運動センスも必要なし。経験、性別、年齢など関係なく、やればだれでも目に見える成果が出ます」

 増田さんによれば、筋トレのメリットは5つ。「見た目が変わる」「体重が落ちて太りにくくなる」「腰痛、肩こりが改善され、階段上り下りなど生活が楽になる」「背筋が伸びて姿勢が良くなる」「若返る」だ。

「今の自分に何の不満も抱いていない人に、筋トレを無理に勧めるつもりはありません。でも、お腹が出ているのが気になる、階段の上り下りがきつい、太りすぎをなんとかしたいなど、少しでも思うなら、ぜひ筋トレを始めてほしい」

「筋トレ=大変」と思っている人がいるかもしれないが、間違いだ。

「週2回か3回やればいい。トレーニング時間も長ければいいわけではなく、初心者ならスクワットと腕立て伏せ、後で説明するプランクの3つから始めるのでもいいでしょう」

 ただし、「外してはいけないポイント」がある。

「絶対に大事なのは、継続すること。筋トレはやれば必ず成果が出るが、すぐには出ません。筋トレが初めての方なら、効果を実感し始めるのは、6カ月ほど続けてからだと思います。また、筋トレをやめてしまえば、筋肉線維が細くなり、そこに運動不足、カロリーの過剰摂取、基礎代謝の低下などが加わり、脂肪がどさっとはびこる……といった悲劇を招きます」

 仕事や人との付き合いで、「筋トレ日」を固定するのはサラリーマンには難しいだろうが、増田さんは「4日以上は間をあけない方がいい。それくらいあけると、やる気がなくなり、挫折しやすい」とアドバイスする。

 筋トレのやり方にも気をつける。

「同じストレッチでも筋肉の動きや刺激を意識しながら行うのと、漫然と行うのでは、きつさが全く違います。ゆっくり、筋肉を意識しながら、行うことが大事なのです」

 たとえば10回やる。まだまだ余裕と感じるなら、筋肉への負荷が不十分だ。やり方を見直し、それでも余裕なら、回数を増やす。“非常にきついレベル”でやらなくてもいいが、“ちょいきつい”レベルを心掛ける。

「筋肉に負荷をかけ、収縮・伸展を繰り返さないと鍛えられません。筋トレは筋肉との対話と考えてほしい」

 さて、筋トレ初心者の中高年がまず始めるのにいいと増田さんに挙げてもらったのが、前出のスクワット、腕立て伏せ、プランクだ。

★スクワット

 膝が足のつま先より前に出ないように。太ももが床と平行か、それより下までしゃがむ。脚部の筋群の収縮を意識。

★腕立て伏せ

 できる限り深く体を沈める。大胸筋の収縮に意識を集中しながら元の姿勢に戻す。その時、肩を前にすくめない。動作中は腰を上げない。最初、きつければ、両膝をつけて行ってもいい。

★プランク

 肘とつま先を床につけ、背中と膝を伸ばして体を一直線にする。目線はやや前方。
 今年の夏は、自信を持って水着を着られるぞ!

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