皮膚がボロボロにむける 乾癬と関節炎との“密接な関係”

発疹から始まることも多いが…/(C)日刊ゲンダイ

 理由としては、(1)患者は乾癬で関節症状が表れることを知らないため、皮膚科に相談しない(2)皮膚科は乾癬で関節症状が起こる可能性を患者にあまり説明せず、定期的に関節の問診を行わない――などが挙げられる。

■対処が遅れると取り返しつかないことに

 また、整形外科を受診する患者も多いが、整形外科の医師は、症状からリウマチを疑い検査。関節症性乾癬では、リウマチの場合に陽性になるリウマトイド因子が陰性なので、適切な治療につながりにくい。

「関節炎を放置すると関節の破壊が進み、関節が変形します。すると、元に戻らない。まれですが、関節の変形が急速に起こるケースもあります。だから、関節症状が出てきたら、早く治療を開始することが重要なのです」

 2010年以降、生物学的製剤が保険承認され、難治性の尋常性乾癬や関節症性乾癬の治療に効果を挙げている。「打つ手」はあるのだ。私たち患者の側としては、「これはおかしい」と思ったら、すぐに医師に相談することが重要だ。

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