生活習慣改善が逆効果になることも…「禁煙」と「ヨーグルト」

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 飯野氏は、いまも多くの糖尿病患者を診察している。

 禁煙指導にも取り組んでいるが、禁煙後に血糖コントロールが悪化するケースは少なくないという。

「そのため、糖尿病患者はまず食事や運動による治療を強化し、血糖と血圧をより良い状態で安定させることを優先しています。禁煙は血糖と血圧が安定してから始めます。また、肥満の糖尿病患者に対しては、減量後に禁煙を開始するようにしています」

 もちろん、喫煙はさまざまな疾患のリスク要因になり、一時的な血糖コントロールの悪化よりも不利益は多い。が、禁煙をする前に、自分の血糖と血圧の状態をしっかり把握しておきたい。

 健康にいいといわれる食品の代表ともいえるヨーグルト。乳酸菌やビフィズス菌が腸内環境を整え、便秘や下痢を改善したり、インフルエンザやノロウイルスへの感染を予防したり、花粉症やアトピー性皮膚炎に効くとうたった商品もある。たしかに、さまざまな健康効果があるのは間違いないが、一方では弊害も出ているという。糖尿病専門医で「しんクリニック」(東京都大田区)の辛浩基院長は言う。

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