20年ぶり新薬登場で注目の「胃食道逆流症」3つの注意点

“胸焼け”は治るのだ(C)日刊ゲンダイ

■意外に多い「間違った薬の飲み方」

 では、従来のPPIが効かない場合、どのようなことに注意すればよいのか? 「食べ過ぎ」「脂っこい食事」「食後すぐ寝る」など、胃の内容物の逆流を起こしやすい食生活を見直した上で、まずチェックすべきは「PPIの飲み方」だ。

「PPIが効かない患者さんの中には、飲み忘れがあったり、飲むタイミングが適切でない人が結構います。一般的には“食後に飲んでください”と言われますが、一日の中で最初の食事の30分前に飲んだ方が薬の血中濃度が高くなるので、効き目が悪ければ、食前に飲むことをお勧めします」

 次に、「胃の働き」のチェックだ。胃に入った食物は正常に排出されているか? 

「胃排出遅延のタイプでは、PPIが胃に停滞することで“失活”してしまうため、PPIの剤型を変えたり、胃の動きを促進する薬を追加するとよく効くことがあります」

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