耳鼻科の病気

今から始める来年の花粉症対策

 6月に入ってスギ、ヒノキの花粉の飛散が終わり、花粉症によるくしゃみ、鼻水、鼻づまりからようやく解放されたという人も多いことでしょう。

 しかし、もし、あなたが重症な花粉症でホントに困っているなら、いまから来年の花粉症対策を始めてはいかがでしょうか?
 お勧めしたいのは根治が期待できるアレルギー免疫療法です。アレルギーの原因となるものを徐々に与えて、それに対する抵抗力をつけるという方法で、別名「減感作療法」といいます。鼻だけでなく目にも効きます。

 減感作療法には皮下注射と薬の舌下投与の2通りの方法があります。皮下注射は痛みがありますが、舌下投与は口にアレルギーの素を含み、抵抗力を高めるだけ。苦痛はありません。舌下から吸収することで、アレルギー反応に深い関係のある免疫機能がある、あごの下の左右のリンパ節にエキスを届きやすくするのです。

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大場俊彦

大場俊彦

慶應義塾大学大学院博士課程外科系終了。医学博士甲種日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。日本レーザー医学会認定専門医。日本気管食道科学会認定専門医。米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会フェロー。国際レーザー専門医。厚生労働省補聴器適合判定医・音声言語機能等判定医。日本耳鼻咽喉科学会騒音性難聴判定医・補聴器相談医。