健康は住まいがつくる

【高断熱住宅】入浴時の心拍変動20%ダウン 心臓への負担が軽くなる

 その結果、70代男性の例では、入浴時の心拍数の増加がモデル住宅では20%減。起床時の心拍変動も3分の1に減り、心臓への負担が明らかに少なかったという。

「起床時の最高血圧も自宅より平均6㎜Hg低くなりました。自宅の最低室温が5度で最高血圧165だった人は、モデル住宅(室温17度)では130強に下がりました。このようなケースでは、降圧剤よりよっぽど改善効果があるのです」

 実際に自宅を断熱改修した70代女性の改修前後の検証も行っている。この人の場合、断熱改修で寝室の早朝室温が6度から15度まで上昇した。その結果、起床時の2週間の平均血圧「最高146/最低89」が、「最高134/最低80」と著しく改善。家庭血圧の高血圧の診断基準を下回った。

 家を改修して高血圧が治ったことになる。

 また、主婦の身体活動量への影響を調べた分析では、断熱のいい家と悪い家に住む人を比べると、1日の歩数に1400歩の違いが出るという。

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