たった2~3分 「東京五輪」「キツネ」「ハト」で認知症が分かる

両手で「キツネ」と「ハト」を作ってもらう(右上下)/(C)日刊ゲンダイ

 次に、「前へならえ」のポーズのように両手を肩の高さに水平に上げ、両手のひらを内外に交互に向ける「キラキラ体操」をやってもらう。ここもやはり自然に。工藤院長は「体の柔軟性を見せてもらおうかな」と切り出すことが多いという。そして、両手で「キツネ」と「ハト」をつくってもらうのがポイントだ。

「認知症の疑いがあるかどうかは、オリンピックの話題で出した年齢と誕生日、両手でつくってもらったキツネとハトの出来でわかります」

 年齢・誕生日の3つの質問のうち、いずれか1つが失敗なら「×(1点=以下同)」。それに、キツネとハトのいずれか1つ失敗なら「×」、両方とも失敗なら「××(2点)」を加算する。0点が正常。点数が高いほど認知症が進行している可能性がある。

■病院拒否の親に

 さらに「TOP-Q」では、3つの行動の観察でより突っ込んだことまでわかる。観察するのは「年齢や誕生日を聞いた時、“どうだったっけ?”“あんた、知ってる?”などと隣の人(同行者)を振り向くか=振り向き徴候」「両手を水平に同じ高さに上げていられるか、片方の腕が下がらないか=ハンド・バレー徴候」「キラキラ体操ができるか=回内・回外運動」だ。

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