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【変形性足関節症】東京警察病院・整形外科(東京・中野)

(提供写真)

 変形性足関節症の発症原因は、骨折や捻挫グセなど外傷後に起こるものと、原因不明の特発性(50~60代女性に多い)のどちらかだ。

 発症には膝関節の軟骨がすり減る変形性膝関節症の有無は関係しない。国内では圧倒的に足関節の内側の軟骨がすり減る病態が多いという。

「患者さんを立たせた状態で足関節のレントゲンを撮る習慣がないのも、正しく診断されない理由のひとつです。足関節の軟骨の摩耗は立位のレントゲンでなければ分かりませんし、治療のプランも立てられません」

 治療で重要になるのは、軟骨のどの部分がどの程度、摩耗しているか。足関節のどの部分に全体重がかかっているライン(荷重線)があるのか見極めることだ。

 進行度は5段階に分類される。Ⅰ期は軟骨の部分(骨と骨の隙間)が正常、Ⅱ期はその隙間が狭くなっている、Ⅲa期は骨と骨が接触している部分がある、Ⅲb期は骨の一番高い部分がついている、Ⅳ期は軟骨が全体的になくなっている状態だ。

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