知らなきゃ損!

「乳酸菌+チョコレート」が腸を元気に

 チョコレートで包むことで乳酸菌の生存率が100倍向上――。2015年12月6日付の「Biocatalysis and Agricultural Biotechnology」に掲載された。

 研究を行ったのは、京都大学の研究者ら。ヒトの腸には腸内細菌が100兆個以上すんでいるといわれ、乳酸菌「プロバイオティクス」や、それらを含む食品を積極的に摂取することで、腸内環境を整えることが注目されている。

 しかし、乳酸菌は胃酸に弱く、腸にたどり着く前に多くが死滅する。

 そのため、生きた乳酸菌を腸まで届けるには、胃酸から菌を守るカプセルに入れるなどの工夫が必要だった。

 研究では、乳酸菌を配合したチョコレート、乳酸菌の粉末、乳酸菌配合のドリンクを人工胃液に入れ、30分後、1時間後、2時間後の生存数を比較。すると、乳酸菌配合のチョコレートは、ほかの2つより100倍以上の乳酸菌が生存していた。

 また、乳酸菌配合のチョコレートと乳酸菌の粉末を人工胃液にさらし、酵素活性を比較すると、チョコレートの方はほとんど失われずに残っていたが、粉末はほとんど失われていた。

 今後、この研究結果を応用した食品が続々と発売されるかもしれない。