インフル大流行で期待外れ露呈 「4価ワクチン」は効かない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「『価』というのは、ワクチンを使うことで何種類のウイルスや細菌に対して免疫を獲得できるかを示す言葉です。これまで日本ではA型2種類、B型1種類の『3価ワクチン』しか認められていませんでしたが、今シーズンからA型2種類、B型2種類の『4価ワクチン』が認められました。ワクチンを打つと、免疫を獲得する種類のウイルスや細菌が1つ増えるのですから、期待されたのは当然です」(都内の内科医)

 4価ワクチンはWHO(世界保健機関)が推奨しており、米国で昨年有効性が実証された。期待を含めて、費用を5割増しとした医療機関が多かった。

 ところが、厚労省が今月5日発表した1月最終週の全国約5000カ所の定点観測医療機関から報告された患者数を見ると、昨年同期よりも患者数が増えているところが多い。

 たとえば東京都1万782人(昨年同期7835人)、神奈川県1万726人(同7813人)、埼玉県7605人(同4962人)、大阪府6223人(同6174人)。今年は暖冬でインフルエンザの流行期が遅れているとはいえ、現在のところ、その勢いは例年と変わらないように見える。

2 / 3 ページ

関連記事