被災地に親族・知人がおられる方は、さっそく現地に電話をかけたことでしょう。安否確認、お見舞い、避難所情報。そうしたやりとりをしていると、不思議なほどに元気な人がいたことにお気づきかもしれません。
「あんな被害に遭ったのに、大したものだ」と驚かれた人もおられるのではないでしょうか。自宅が倒壊した。家の中が泥だらけになっている。会社から帰れなくなった。避難所暮らしを強いられている。大変そうだ。それで、電話をかけてみたら、電話口から予想外に元気な声が聞こえてきた。安心しつつも、少々、拍子抜けしたかもしれません。
しかし、この「予想外の元気よさ」は要注意です。震災直後から、被災者のなかに「全然疲れを感じない」人がいます。十分な睡眠もとっていないのに、一日中がれきの撤去、住居の片づけ、汚泥の除去、落下物の処理や、親族との連絡に走り回っているのに、疲れない人がいます。
薬に頼らないこころの健康法Q&A