医者も知らない医学の新常識

若い人にも起こる心臓突然死 心電図検査で予測できる?

人間ドックを受けていても安心できない(C)日刊ゲンダイ

 先日、モノマネで有名な40代の芸能人が食事後に突然倒れ、心臓が停止して帰らぬ人となったとの報道がありました。死因は「虚血性心不全」と発表されています。耳慣れない病名ですが、心臓に栄養を送っている血管が血栓で詰まり、それが原因となって心臓が停止したことが想定されるような場合に付けられることの多い診断名です。

 心臓に栄養を送る血管が詰まる病気は心筋梗塞ですから、心筋梗塞の起こったことが特定できれば、それが病名になります。しかし、そこまでは分からない……というような時に、こうしたやや曖昧な病名が付けられるのです。

 こうした心臓突然死というのは、若い人でもまれに起こることがあります。心臓の持病がもとにあるケースもありますが、全くない場合もあります。心電図検査のような検診で、“突然死の起こりやすさ”が分かれば予防につながるのですが、残念ながら、今までに、「事前の検査で突然死が予防された」というような報告は、ほとんどありません。したがって、人間ドックを受けているから安心ということもないのです。

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石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。