急増中! 大人の「食物アレルギー」を甘く見てはいけない

病院でぜひアレルギー検査を(C)日刊ゲンダイ

 こうした成人アレルギーの原因物質でもっとも多いのが、リンゴや桃などの果物や野菜だ。これは「花粉食物アレルギー症候群」といって、花粉症の原因となるアレルゲンが、リンゴや桃にも含まれていることで起こる。とくに、ハンノキやシラカンバのアレルゲンに反応する人が発症しやすい。

 花粉食物アレルギー症候群の治療は、原因となる物質を除去すること。しかし、花粉の侵入は防ぐことが難しいため、根治は簡単ではないという。食べてアレルギーを起こした果物や野菜を避けるしかない。

 小麦や甲殻類は、食べ過ぎると経口感作でアレルギーを発症する場合がある。アレルゲン物質を検査で特定し、その食物を避けるようにしなければ、悪くなっていく場合もあるという。

「アレルギーの症状は、じんましん、かゆみ、下痢、咳などですが、腹痛や息苦しさ、だるさを感じることもあります。ひどい場合はアナフィラキシーショックによって血圧低下や意識障害を引き起こすケースもあり、甘く見てはいけません」

 これまで口にしても問題なかった食物が原因でアレルギーが起こっても、「まさか」と思って放置して、重症化しないとも限らない。まずは大人になってから突然、発症する食物アレルギーがあることを頭に入れ、異変や不安を感じたら、すぐに病院でアレルギー検査を受けたほうがいい。

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