そうした場合、ご家族には「救命するためには手術しかないが、仮に手術をしても厳しい」といった説明をします。それを受け、ご家族が「以前、手術を受けて命を救われた。今回は寿命だと思ってあきらめます」といった回答があるときは手術は行いません。「それでも手術をしてほしい」と希望されれば、まず助からないと予測される患者さんでも、できる限りの手術を行います。
医師が緊急手術をすると決めた以上、なんとか患者さんの命を助けたいと考えて治療を行っています。状態を悪化させるために手術を行うわけではありません。この点だけは、理解していただければと思います。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」