独白 愉快な“病人”たち

松枝茂房さん 週1回の加圧トレーニングで叶えたプロ復帰

プロボウラーの松枝茂房さん(C)日刊ゲンダイ

 加圧は週1回、30分だけ。歩行から始まり、太ももの筋肉を鍛えるレッグエクステンションやレッグカール、スクワットなど、徐々に負荷を増やしていくのですが、1回終わるたびに従来の脚の感覚が戻ってくるのが分かりました。2カ月後には左太ももの周囲が2センチアップ。逆に右脚の脂肪が落ちて左右差が改善され始めました。

 この週1回30分の加圧トレーニングを一度も欠かさず2年ほど続けた結果、左太ももは59センチまで太くなり、プロ復帰がかなったのです。ただ、料金は通常のトレーニングより高めです。幸い、当時からボウリングのプロショップを持っていたので収入は確保できていましたが……。

 加圧トレーニングは今も続けていて、痛みはありません。でも、病院では“いずれ外科的手術が必要”と診断されています。

 ボールを投げてピンを倒す、その単純でごまかしがきかないところがボウリングの魅力で、ピンを倒す音がいまだに好き(笑い)。治すための努力ができて本当によかったと思っています。

▽まつえだ・しげふさ 1952年、東京都生まれ。10歳からボウリングを始め、23歳でボウリング場に入社。29歳でプロ入りし、数々のトーナメントで上位の戦績を残す。日本プロボウリング協会で最も難易度の高いA級インストラクター資格を持ち、現在はフリーで個人指導などを行っている。

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