「認知症」を知るための20週間

専門家が百寿者に聞いて分かった「ボケない人の生活」

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 プロスキーヤーの三浦敬三さんは101歳で他界する直前まで足腰の鍛錬を欠かさなかった。

「認知症にならない方は最低1日30分の外出を習慣にして、地域の人や友人と話したり、買い物したりして、刺激をたくさん受ける。『外出』という言葉の奥には、足腰の強化だけでなく、認知症を回避する多くの要素があるのです」

 三浦さんは90代になってから、主食を白米から玄米に替えたという。

「白米より玄米、食パンより全粒粉パンの方が、血糖値の上昇がゆるやかで、糖の分解に必要なインスリンがほどほどで済み、すい臓への負担が少ない。認知症にならない方は、血糖値が上がりにくい食事が共通項。認知症を招く大きな原因が糖尿病なのです」

■長寿遺伝子のスイッチ

 ボケない100歳の食事は一日三食腹七分目。7割が乳製品を取り、総じて果物と魚を好む。

2 / 3 ページ