薬は過不足なく使用することで健康を維持することができ、さらには医療費の節約にもなります。
以前、ため込みやすい薬のひとつとして取り上げた「塗り薬」について、皮膚を健康に保ちつつ、医療費を節約できる方法を紹介します。
われわれは、加齢に伴って皮膚のトラブルを抱えることが多くなります。かゆみ、炎症、感染、時には外傷や紫斑(内出血)などもあるかもしれません。塗り薬は、これらを治療するために使われます。トラブルがなければ薬を使う必要はないわけですから、節約するには予防が大切です。
■ゴシゴシ洗いは要注意
加齢に伴って、トラブルが起きやすくなる原因として、「皮膚そのものの老化」が挙げられます。
皮膚は水分と油分(脂分)のバランスによって弾力が保たれ、バリアー機能が維持されています。
このバランスが崩れると皮膚の弾力が失われ、乾燥やかゆみが出たり、水虫などの感染症にかかりやすくなるのです。
水分は加齢とともに減る一方で、脂分は30代をピークに下がっていきます。これは、ホルモンバランス、食事の好み(味覚の変化)といった加齢に伴う体の変化に加え、日本人特有の「洗いすぎ」も原因のひとつとされています。ゴシゴシと洗いすぎることで、必要な皮膚の脂分も失われ、皮膚を傷つけてしまうのです。ゴシゴシ洗いには要注意です。
皮膚疾患を防ぐには、皮膚を健康に保つ必要があります。そのためには、「水分と脂分のバランスを保つ」=「清潔にして保湿をしっかりする」ことが重要なのです。
皮膚を健康に保つことで、病院に行ったり、薬を使ったりすることが減ります。健康的にも、経済的にもよいことなので、意識してみましょう。
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