その他に、胆石などで胆のう全摘を受けた際に、偶然がんが見つかることがあります。その場合、患者は「胆のうがん」として登録されます。胆のうがんの新規患者のうち、男女合わせて800~1000人ほどが、そのようにして見つかっています。この場合は、がんが胆のう内にとどまっているため、追加の手術は行われません。
胆のうがんの手術は、切除範囲によって数段階に分かれています。もっとも軽い手術では、胆のうと隣接するリンパ節のみを切除します。しかしがんの浸潤範囲が広まるにつれて、肝臓の一部、膵臓(膵頭部)、十二指腸など周辺臓器の切除も必要になってくるのです。
胆管がん手術は、がんの位置によって「胆管悪性腫瘍手術」と「肝門部胆管悪性腫瘍手術」に分かれています。しかしいずれも胆管だけでなく、肝臓の一部や膵臓、十二指腸など周辺臓器や組織を含めた大規模な手術になります。
胆管がんの手術は、消化器がんの中で最も難易度の高い手術のひとつとされています。2015年に亡くなった川島なお美さんは、それを開腹ではなく、より難しい腹腔鏡で受けたといいます。とはいえ術後1年半も生存できたのですから、手術自体は成功だったと考えられます。
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