クスリと正しく付き合う

降圧剤を止めたいならまずは自分で血圧を測定する

自身の血圧をまず知る(C)日刊ゲンダイ

 薬を服用している人もそうでない人も、まずお勧めしたいのが「自分で血圧を測定すること」です。自身の血圧を知らないことには、生活習慣の改善が血圧に影響があったのか、薬の効果があったのか確認できないからです。血圧の変化をきちんと把握し、数値が安定してくれば、降圧剤をやめたり、減らしたりすることが可能になってきます。

 血圧測定は、降圧剤をムダなく、より効果的に使うことにつながるのです。

 一口に降圧剤といっても、さまざまな種類があります。大きく分けて4種類で、カルシウム(Ca)拮抗薬、レニン―アンジオテンシン(RA)系阻害薬、利尿薬、β遮断薬になります。それぞれ作用が異なる薬なので、今は組み合わせて使われるケースも少なくありません。次回からさらに詳しくお話しします。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。