アトピー性皮膚炎なら 失明につながる目の病気に要注意

10代、20代での発症も(左は清澤眼科医院の清澤源弘院長)/(提供写真)

 それにしても、なぜ、アトピー性皮膚炎になると目の病気のリスクが高まるのか?

「実は顔の皮膚も、目の角膜外層・水晶体・網膜も、発生の時期には外胚葉から分化します。つまり、同じ組織から発生するわけで、皮膚も目も起源は同じなため、アトピー性皮膚炎の原因でもある炎症の悪影響を共通して受けやすいということが一つの理由として考えられます。また、アトピー性皮膚炎の患者さんは顔面がかゆいので眼球の周りを叩いたり、かいたりする。そのため外傷性剥離が多いのではないか、との説もあります」

 アレルギー性結膜炎の人の中には激しいかゆみに対処するためにステロイド点眼薬を使う人も少なくない。これが緑内障を招くことがある。

「緑内障は視神経に障害が起こり、視野が狭くなり、放っておくと失明することもある病気です。眼圧が高い人がなりやすいといわれます。人によってはステロイド点眼薬を2週間くらい使うと眼圧が急上昇し、視神経に損傷を与えることがわかっています。ステロイド点眼薬を使う人は定期的に眼圧を測り、注意しなければなりません」

 あなたは大丈夫?

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