インフル感染リスクを下げる「マスク」の正しい使い方

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 日に日に寒さが増し、マスクを着用している人が増えてきた。風邪やインフルエンザなどの感染症を予防したいなら、正しい使い方をしないと逆効果になりかねない。

 外出時や人が多い職場では常にマスクを着用していたのに、インフルエンザに感染してしまった。そんな経験がある人は多いだろう。医療機関でも、マスクを着用しているスタッフや患者ばかりがインフルエンザに感染するというケースも起こっている。

 マスクは正しい使い方をしないと、逆にインフルエンザ感染のリスクを高めてしまうという。東邦大学名誉教授で平成横浜病院の東丸貴信総合健診センター長は言う。

「インフルエンザの主な感染経路は、①咳やくしゃみなどで飛び散ったウイルスを含んだ飛沫を吸い込むことで感染する『飛沫感染』と、②ウイルスが付着したつり革やドアノブなどに手を触れ、その手で目、鼻、口などを触って粘膜から感染する『接触感染』です。ウイルスそのものの大きさは直径が約0・1マイクロメートル程度で、一般的な不織布マスクの網目は通過してしまいます。しかし、ウイルスを含んだ飛沫はマスクを通過できないので、一定の効果があるといえるでしょう。ただし、マスクはあくまでも飛沫感染を防ぐためのもので、接触感染のリスクは残ります」

1 / 4 ページ

関連記事