年齢とともに増える物忘れ。脳の機能低下を防ぐためには、いつまでも脳を活発に働かせ続けることだ。特に重要なのは、「定年後の生き方」だと米山医院・米山公啓院長は言う。
「仕事を引退して何もすることがなくなると、脳が急速に衰えてしまいます。何か新しいことを始めて、脳に刺激を与えなくてはいけません」
物忘れが起こるのは、脳内の神経細胞にアミロイドベータという脳のゴミが付着して細胞にダメージを与えるから。神経細胞が活発に働いていれば、ゴミはくっつきにくくなる。仕事を辞めると、外出することも人と話すことも少なくなり、脳の活動量が激減する。意識的に脳を動かして脳内のゴミを排出することが重要なのだ。
「定年後は『地域活動に参加しよう』『田舎暮らしをしよう』などと言われますが、もともと好きでなければ、続くものではありません。定年を迎える前に、自分が好きなこと、夢中になれることを探しておくことをお勧めします」(米山院長)
これで「物忘れ」は怖くない