費用約1万円 予防でインフル治療薬投与はどこまで有効か

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ピークは過ぎたとはいえ、油断できないインフルエンザ。先週16日時点での学級閉鎖数(高校まで)は全国で3万1367。先週だけでも6121(昨年同期は3749)と多い。しかも、A(H1N1)型、B型のほかに香港A型(H3N2)の感染も見られ、複数回かかる人もいる。大事な商談や受験を控えて「感染は避けたい」と思いながらも「マスクもうがいも決定的な効果は得られない」と聞き、あきらめ顔の人も多いだろう。しかし、抗インフルエンザウイルス薬の予防投与という手もある。効果はどの程度期待できるのか。「北品川藤クリニック」(東京・北品川)の石原藤樹院長に聞いた。

 現在国内で認可されている抗インフルエンザ治療薬は主に4種類。予防投与に使えるのは、飲み薬の「タミフル」と吸引薬の「リレンザ」「イナビル」だ。いずれも治療で使う量の半分を倍の期間かけて使用する。

「成人はタミフルなら75ミリグラムを1日1回7~10日間、リレンザは10ミリグラムを1日1回10日間、イナビルは20ミリグラムを2日間使います。注意したいのは、自費で高いという点。副作用が出ても医薬品副作用被害救済制度からの補償はありません」

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