マウスピースで歯周病を治す 注目「3DS除菌療法」とは

歯周病菌は全身疾患の原因に(C)日刊ゲンダイ

 2カ月後に再度細菌検査を行い、悪玉菌がリスクのない安全域にまで減少しているか確認する。たいていの場合、対象悪玉菌は0%近くまで減少する。まれではあるが、効果が不十分な場合は再度3DSを行う。

 口腔内の状態が安定した後は、必要に応じ自宅での3DSを行いながら、定期的にクリニックでの徹底した口腔内クリーニングを継続。予防管理を行うことが肝要だ。

 間違ってはいけないのは、「3DSだけすれば歯周病が治り、全身疾患の予防になる」のではないという点だ。最初の口腔内クリーニングが非常に重要だ。

「3DSは椅子取りゲームのようなもの。口腔内クリーニングと3DSの薬剤で口腔内の悪玉菌を排除し、善玉菌に置き換えていくのです。善玉菌の“椅子”を確保し続けるには、治療による3DSで悪玉菌減少後も、定期的な歯科検診と口腔ケアが不可欠です」(片平院長)

 保険適用外。片平歯科クリニックでは、3DSを含めた一連の治療を8万円(税別)で行っている。

※副作用は特になく、予防的に毎日3DSを装着する人もいる。ただし、新しい治療法のため、長期的に見た安全性の報告はない。

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