総務省の2017年版情報通信白書によれば、LINE、フェイスブック、ツイッターなど、我が国における主要なソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用率は、12年の41.4%から、16年の71.2%にまで上昇していることが示されています。
また、16年における我が国のSNS別の利用率は、LINEが67%と圧倒的に多く、フェイスブックは32.3%、ツイッターは27.5%でした。
世界的にもSNSの利用率は増加しているようですが、日本とは異なりフェイスブックや、写真、動画コンテンツの投稿をメインとしたインスタグラムの利用が多いようです。SNSはある意味でネット上に構築された公共的な社会空間のひとつです。ここでのコミュニケーションの取り方が、国民性や地域性で異なっており、それがSNSの利用状況に差をもたらしているのかもしれません。
そんな中、ドイツの大学生633人を対象に、利用しているSNSと、利用者の性格的特性や精神健康状態との関連を検討したアンケート調査の結果が、「プロスワン」18年1月25日付に掲載されました。
解析の結果、フェイスブックとツイッターで利用者の性格傾向が異なっていることが示されました。
自尊心が強く、自己陶酔性が高い人はフェイスブックの利用が多く、逆の性格傾向ではツイッター利用が多いという結果でした。また、精神健康状態が悪い傾向の人でツイッター利用が多く、逆に良い傾向の人ではフェイスブック利用が多いという結果でした。
この結果がそのまま我が国の状況に当てはまるとはいえません。とはいえ、どんな性格傾向の人にどんなSNSが好まれるのかを示唆する、興味深い研究結果となっています。
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