“サイン”を医師が解説 動脈硬化リスクを家庭で知る方法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「こうしたさまざまな病気を招く動脈硬化は別名『沈黙の殺人者』と呼ばれるほど危険です。例えば、動脈硬化症が大きな原因とされる脳血管疾患や心疾患を合わせると死因の3割を占めます。これはがんと同じ数です」

 また、寝たきりの4割は脳や心臓病など動脈硬化が原因とされる病気が占めている。動脈硬化は一般の人が想像する以上に怖い病気だ。

 では、動脈硬化のサインを知るにはどうしたらいいのか?

「まぶたに脂肪の塊ができたりアキレス腱が太いと気がついたら要注意です。まぶたの脂肪は黄色腫と呼ばれるもので、高脂血症の合併症のひとつで皮膚にコレステロールがたまる病気です。アキレス腱が太くなるのもこの病気の影響です」

■閉塞性動脈硬化症は5年で2割が歩行不自由に

 耳たぶのシワも動脈硬化のサインとなる。米国・シカゴ大学が8年間研究したところ、耳たぶにシワがある人は心臓病死するリスクが3倍になるという。日本でも心臓病学会で同様の報告がなされ、逆に耳たぶにシワがなかった人は心血管疾患の合併率が低かった。

2 / 4 ページ

関連記事