独白 愉快な“病人”たち

モデルで食の研究家・室谷真由美さん 腎盂腎炎からの教訓

室谷真由美さん(C)日刊ゲンダイ

 ただ、あまりに震えがすごいので、帰宅の途中で「病院の方がいいかもしれない」と思い直し、そのまま自宅近くの病院へ向かったんです。

 タクシーを降り、受付まで歩くのも必死です。体のガタガタは止まらないし、息も苦しい。顔色だって普通じゃなかったと思います。でも、受付では何事もないかのように「これ、書いてくださいね」と書類を渡されました。正直、「え? こんな状態なのに?」と思いましたが、仕方がないので一通りのことを震えながらなんとか書いて提出したのです。

 さらに、そのまましばらく待っていると、「今日は人が多くて診られません」と言われました。しかも、「他の病院を教えてくれませんか?」と尋ねても、「自分で探してください」とバッサリ……。一気に力が落ちました。

「とにかく温かいものにくるまって眠りたい」と自宅に戻り、「明日こそ病院へ」と思って眠りにつきました。

2 / 5 ページ

関連記事